Drifter|Art & Branding | Music

ミュージシャンが法人化する3つのメリット

2022.06.09 最終更新日:2023.01.21
TOPBLOGミュージシャンが法人化する3つのメリット

ミュージシャンが法人化する3つのメリット

 

ぼく(石田)は東京藝術大学在学中から作曲家活動を開始、それから約20年間ほどフリーの作曲家生活を経て2018年に株式会社Drifterを立ち上げ、法人化しました。

 

いまも法人化をすべきかどうかで迷っているミュージシャンやアーティストの方がたくさんいらっしゃると思います。

結論から言いますと、ぼくに関して言えばメリットの方が圧倒的に多かったです。

 

これから、ぼくが考えてきた道筋や、法人化によって起きる変化などを書いていきたいと思います。

すべての人にとって同じ法則が当てはまらないかもしれませんが、

なにかの参考になればさいわいです。

 

ゆっくりになるかもしれませんが、このカテゴリーで少しずつ書き進めていきますね。

ミュージシャンやアーティストの法人化カテゴリー

 

法人化する上でのメリットは大きく分けて3つ。

  • 具体的メリット(税法上、助成金)
  • 内面の変化
  • 外面の変化

それぞれに関して、お伝えしたいことがやまのようにあります。

今後一つずつこちらで紹介をしていきたいと思います。

 

今回の記事ではおおまかなお話でとどめます。

 

1.法人化で得られる具体的なメリット(税法上、助成金など)

1.法人化で得られる具体的なメリット(税法上、助成金など)

 

ある程度以上の収入があるフリーランスであれば、節税の目的で法人化をするメリットがあります。

また、フリーランスのときにはまったく知らなかったのですが、日本は企業にものすごく優しいです。

というか、法人はすごく応援されます。

たとえば、助成金の数が、フリーランスとは雲泥の差なんです。

 

こちらは僕が毎週のようにみて助成金をチェックしているサイトです。

中小企業音応援サイトJ-Net21

 

こちらをさっとみただけでも数え切れないくらいの助成金がみつかると思います。

 

それと、経営を始めると、稼ぐことはとにかく良いことであることがよくわかります。

国全体が自分が売上を上げることを応援をしてくれることもよく伝わってきます。

 

これはミュージシャンだけをやっていたときにはぜんぜんわかっていませんでした。

 

ミュージシャンや美術界全体を覆っている謎の清貧思想。

アーティストは貧乏に苦しみながら作品を作るのが美しい、

みたいな文化があるようです。

あれはいったいなんなのでしょうか。

誰得なのか、いまでも意味がわかりません。

普通にお金を稼いで生活を安定させつつ

楽しくいい作品を作ればいいはずです。

 

普通にみんなが稼いでくれたら世の中全体も良くなるということを、

ぼく自身ももっと早くに勉強をして知っておくべきでした。

 

2.自分の内面の変化

2.自分の内面の変化

 

ぼくはミュージシャンです」と言っていたときと「ぼくはミュージシャンであり、会社のCEOです」と言っているとき。

 

少しずつ自分に影響があるようです。

 

後者の生活を何年も続けているうちに、いつのまにか自分が大きく変化していました。

 

朝は起きたら音楽を聴きながら日経新聞を読みます。

世界の出来事をみつつ、これが自分にどう影響するのか、自分の音楽にどう影響をするのか考えます。

社会のなかでの音楽の立ち位置をずっと考えて生活しています。

 

経営者になったら、作曲と音楽制作だけではいけません。

経営の勉強(本当に1,000冊くらいビジネス書を読みました)

会計(簿記三級を取得しました)

営業(毎日新しい人にコンタクトをとっています)

などなどやることが盛り沢山です。ぜんぶ楽しいです。

 

もちろん、ミュージシャンだけだったときよりかは、作曲の時間は限定されます。

限定されますが、短い時間で集中をして、会社設立以前よりも良い音楽を結構なペースで作っています。

直近の2022年では220曲ほどを作曲→納品しました。

 

これは実際に経営者になってみたらわかると思います。

経営者になる以前と以後で、かなり人格やポテンシャルが変化し、こんなに自分って優秀だったっけ・・?というくらいに動けるようになりました。

 

3.外からの見た目の変化

3.外からの見た目の変化

 

最後に、自分以外の人の目に自分がどう映っているか。

ビジネス書などでは法人化のメリットとして「信頼の獲得」と書かれることがおおいですが、まさにそれです。

 

実際にはまったく同じ仕事をしていても、名刺にフリーランス音楽家と書いてあるのと株式会社※※代表取締役、音楽家と書かれていた場合。

 

ギャランティに変化が起きないとかんがえる方が不自然だと思います。

お金を払う方の立場から考えてみたらわかりますが、結論から言うと、名義によってギャランティは変化します。

 

そして、法人化をすることで、それまでは受けることができなかった大きな仕事を受けることが可能にもなります。

そうすると、また関わる人や会社が変わっていくことにもつながります。

 

今後、3つめのポイントとして外からの見た目の変化に関しても書いていきたいと思います。

 

 

 

4.まとめ

4.まとめ

 

ぼくはフリーランスの作曲家として20年間活動をしてきました。

 

基本的には作曲家として生計を立てるには

・フリーランス作曲家

・音楽事務所に所属する

の二択しかないと思っていました。

 

それが、ひょんなことがきっかけとなって3つ目のルート=法人化を選びました。

 

その結果、2018年の12月から作曲家であり、かつ株式会社Drifterの代表取締役として経営にも携わることになりました。

 

音楽家(アーティスト)であり、同時に会社の代表取締役でもあるということは、音楽の業界ではまだかなり珍しいことです。

 

■法人化するミュージシャンやアーティストはなかなかいない

 

日々、いろんなミュージシャンに会いますが、法人化している人は、ほとんど見かけません。
ときどき“法人化してみてどう?よかった?”と聞かれることがあります。

 

詳しいことはこれからこのブログで書いていきますが、いまのところ、後悔はまったくしていません。

 

もちろん、大変なことはあるけれど、基本的にはいいことしか起きていないんじゃないかなと思います。

それはただ自分の特性や環境がたまたま起業に合っていたためかもしれません。

なので、ご自身で起業を考える際にはご自身の性格や嗜好、生活環境、家族との関係など、いろいろなことを考慮にいれて考えることをおすすめします。

 

個人的には会社を立ち上げたことで一番よかったことはお金やビジネスというものに対する偏見がなくなり、より広く深く音楽を含めた社会を知ることができ、お金や仕事にきちんと向き合うことができるようになったこと。これに尽きます。

 

■今後、このブログで伝えていきたいこと

 

このブログのカテゴリーでは上で書いた3つのポイントのほかに

 

  • 一ミュージシャンである僕がなぜ法人化したのか
  • 法人化をするための具体的な方法
  • 法人化をして後悔したこと
  • 実際に収益が上がったかどうか

 

などといったことについても書いていく予定です。

 

それと、1,000冊のビジネス書を読んだ経験から、かなり独断と偏見が混ざりますが、おすすめの本などもお伝えできればと思います。

 

それでは、また。